あいことば
「しん、オレから一つアドバイス。
駿のことが好きなら、それを駿とりんに言ってやれ!
気持ちは、言葉にしなきゃ伝わんねぇよ?
しんも、今までオレの気持ち気づいてなかっただろ?
お前なら大丈夫だから、がんばれよ。」
そう言って、笑って、亮ちゃんは帰っていった。
「…亮ちゃん!」
あたしは、亮ちゃんの背中に向かって叫んだ。
亮ちゃんがゆっくりと振り返った。
「ありがとね!」
あたしがそう言うと、亮ちゃんはおだやかに微笑んだ。