あいことば


その顔があまりにも駿に似ていて、あたしはおかしくて笑ってしまった。


遠ざかっていく亮ちゃんの背中をじっと見つめる。




角を曲がって姿が見えなくなるまで見ていた。




「亮ちゃん…

ありがと。


あたし、

がんばるからね。」




そんなあたしの決意は、
そっと、静かな暗闇の中に消えていった。



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