ダブルスウィッチ
「それでも……私は入れ替わったことを後悔してないわ

だから、悪いけど約束通り3ヶ月は元に戻るつもりもない」


膝の上に置いた拳を握りしめながら、彩子は精一杯そう強がった。


えみりの目を見ることが出来なくて、テーブルの模様をただ見つめる。


「3ヶ月……ですね?

本当に3ヶ月経ったら元に戻ってくれるんですね?」


意外な言葉に彩子は思わず顔を上げた。


もっと反撃してくると思っていたのに、文句の一つも言わず、えみりはそれを受け入れようとしていた。


しかも彩子がこのまま元には戻らずにいてもいいかもしれないと思っていたことを見透かすように、3ヶ月という期間を強調してくる。


「3ヶ月で元に戻ってくれるなら、今の状況を受け入れます

その代わり、その間私がどんな行動をしようと構いませんね?」


自分の姿をしたえみりは、やけに堂々としていた。


泣いたり喚いたりして、元に戻ることを懇願すると思っていた彩子は、拍子抜けした気分になる。


それと同時に、えみりの言葉が彩子を不安にさせた。


どんな行動をしようというのだろう?と。


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