俺様王子と秘密の契約〜幼なじみは婚約者?!〜
シャワーを浴びて、準備をすると外から騒がしい声が聞こえる。
お父さん達ってば、朝から元気よすぎだよ。
家の中まで声が聞こえてくる。
「お、優芽!準備は出来たか?」
「うん。お待たせしました!」
「優芽ちゃんったら〜いいのよ!」
外に出ると車の前でみんなが待っていてくれた。
「ほら荷物乗せるから!叔父さんに渡しなさい!」
「ありがとう、叔父さん」
本当に引っ越しちゃうのかー…。
この家には思い出がいっぱいあるけど仕方ないよね!
「さてと、出発するわよ!」
お母さんの声に叔父さん達は車に乗り込む。
一人乗らずに立っている千隼くんは私を見た。
「あ、さっきはありがとう。千隼くん…」
「何がだよ?」
「ううん、何でもない!」
「なんだそれ」
千隼くんが笑った……!
私より先に車に乗る千隼くんが、中から置いてくぞと嫌味ったらしく言う。