俺様王子と秘密の契約〜幼なじみは婚約者?!〜
2人暮らし始めました
「…い……め…」
「……んー…お母さん?」
重たい瞼を開けると窓からの眩しい光に目を細める。
「誰がお母さんだよ?さっさと起きろ。お前ごとこの家売り払うぞ?」
「ちッ千隼くん!?」
「何回呼んでも起きねーし。早く準備しろ」
まさか千隼くんに起こされることになるなんて……!
私、疲れて昨日はあのまま寝ちゃったんだ……。
そっか、今日は引っ越しするんだった。
シャワー浴びたいけど…出発何時だろ。
「11時まであと一時間あるし、昨日はあれからそのまま寝たんだろ?シャワー浴びてこいよ」
「……うんっ」
私が思ってること全部、千隼くんがわかってくれてるって幼なじみならではなことだよね。
だけど、ちょっと嬉しいと思ってしまった。
言わなくても伝わるこの関係を初めて嬉しく思った。