イケメンSPに守られることになったんですが。
……………
「職を探したい?」
すぐに銃をおさめた亮司さんが、眉間にシワを寄せて言う。
「今から……ですか?」
「だって、私無職ですもん!」
「無職でマルタイ。笑えるな!」
泣きながら亮司さんに訴える私を見て、矢作さんが指をさして笑った。
私はそんな彼を、キッとにらみつける。
「あんたたちはいいでしょーよ!
事件が解決してもしなくても、月給が入るんだから!
私は事件が解決したら、ただのプーなんです!
本が出せるかわからないから、印税もどうなるかわからないし!
今からバイトしないと、家賃が払えないかもしれないんです!」
「はあ、それはそうかもしれませんが……」
「いっぺん実家に帰ればいいだろ」
「帰れる実家があれば、苦労せんわい!」
言い合いになりそうな私と矢作さんをまあまあと抑えて、亮司さんはため息をついた。