イケメンSPに守られることになったんですが。
「はあ……すみません」
車を発進させた直後、亮司さんがため息をついてから、謝った。
あのあと着替えて出てきたのは亮司さんで。
リョウさんじゃなくて安心したのもつかの間、亮司さんは玄関で何故か履きつぶした白のキャンパス地のスニーカーを取り出したので、その後頭部をひっぱたきたいのを我慢して、リョウさんが選んだと思われる黒くて先の尖った革のブーツを履かせる事に。
そうしてリョウファッションに身を包んだ亮司さんは、変なオジサンではなく、かっこいいお兄さんだった。
楽チンダウンジャケット(しかも家政婦のミ○みたいな色)をはおっても可愛くない私の隣にいるのには、もったいないくらい。
「……何に対してですか?」
「服のこともですが……またリュウが失礼なことを」
「ほんとですね。よーく言っておいてください。マルタイをからかうなって」
窓の外を見ながら言うと、亮司さんがはい、と低い声でうなずいた。
「どうも、リョウは中園さんが気に入ってしまったみたいで」
「はっ?」
「気になった子をいじめる、小学生みたいなやつなんです」
「ウソだあ。微乳には興味ないくせに」
「微……そういう対象じゃなくて、人間としてという意味ですよ」
「そ、そんなのわかってますけど」
リョウさんが私を女として見てないことぐらいわかってるさ。完全にからかってるもん。
でも……そっか、気に入ってくれてるからちょっかい出してきたわけか。
たしかにさっきも、「面白いやつ」とか言ってたっけ。