イケメンSPに守られることになったんですが。


「はあ……すみません」



車を発進させた直後、亮司さんがため息をついてから、謝った。


あのあと着替えて出てきたのは亮司さんで。


リョウさんじゃなくて安心したのもつかの間、亮司さんは玄関で何故か履きつぶした白のキャンパス地のスニーカーを取り出したので、その後頭部をひっぱたきたいのを我慢して、リョウさんが選んだと思われる黒くて先の尖った革のブーツを履かせる事に。


そうしてリョウファッションに身を包んだ亮司さんは、変なオジサンではなく、かっこいいお兄さんだった。


楽チンダウンジャケット(しかも家政婦のミ○みたいな色)をはおっても可愛くない私の隣にいるのには、もったいないくらい。



「……何に対してですか?」


「服のこともですが……またリュウが失礼なことを」


「ほんとですね。よーく言っておいてください。マルタイをからかうなって」



窓の外を見ながら言うと、亮司さんがはい、と低い声でうなずいた。



「どうも、リョウは中園さんが気に入ってしまったみたいで」


「はっ?」


「気になった子をいじめる、小学生みたいなやつなんです」


「ウソだあ。微乳には興味ないくせに」


「微……そういう対象じゃなくて、人間としてという意味ですよ」


「そ、そんなのわかってますけど」



リョウさんが私を女として見てないことぐらいわかってるさ。完全にからかってるもん。


でも……そっか、気に入ってくれてるからちょっかい出してきたわけか。


たしかにさっきも、「面白いやつ」とか言ってたっけ。


< 131 / 438 >

この作品をシェア

pagetop