イケメンSPに守られることになったんですが。


それって、あまり嬉しくないんだけどな。


『面白い』って評価は昔から受けてきたけど、それは裏を返せば『ちょっと変わってるよね』という意味で。


友達をゲットするにも、彼氏をゲットするにも、すっごく狭い門を自分で持ってしまっているような気がしていた。


大人になった今では、自分をわかってくれる人は最小限いればいいと納得したけれど。



「こちら高浜。もうすぐ○○スーパーに到着。追跡はされていない模様。周辺の警護、よろしく頼む」



亮司さんの自宅がばれると困るので、少し離れたスーパーへ向かった。


他のSPに連絡したあと、イヤホンをつけた高浜さんと車を降りる。



「んーっ」



小さくのびをする。


真冬だけど、今日は風が少なくて日差しが温かい。


冬の空気って、こんなにおいしてたんだな……。


当たり前の日常が戻ってきたみたいで、少し嬉しい。



「さ、行きましょう」


「あ、そうですね」



高浜さんに促されて、スーパーの中へ入る。


そこは食料品と少しの日用品しかおいてない中くらいの庶民的スーパーマーケットで、余計に嬉しくなった。


ビバ、普通の生活!


るんるんと浮かれた足取りでジャガイモを選び始めた、そのとき……。


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