イケメンSPに守られることになったんですが。
「よかったぁ、リョウさぁぁぁん……」
一気に安心して気が抜けた私は、リョウさんの胸にしがみついて、泣いてしまった。
ああ、あたたかい。
リョウさん、ちゃんと生きてる。
良かった……!
「お、おい、何泣いてんだよ……」
「うっ、うええっ、うええええ……」
「敵は確保しただろ。もう怖くねえんだから、泣くなよ」
「ひくっ、うう……」
そうは言われても、怖かったんだよ。
リョウさんが死んじゃったら、どうしようと思ったんだ。
溢れる涙をどうやって止めればいいのか、自分でもわからない。
「……おい、どうすりゃいいんだ、これ」
頭の上で、リョウさんの低い声がした。
「……抱きしめてやるのが、常識かと」
矢作さんの声がする。
「はあ……っ!?」
何故か素っ頓狂なリョウさんの返事。
「子供のマルタイと同じようにしたらいいんじゃないすかね」
新城さんが言うと、大西さんがクスクスと笑う。
「かわいいな、困ってる高浜さん」
「ばっ、てめっ、ああぁぁぁ、意味わかんねえ!」
拳銃をホルスターにしまう音と同時に、ちっ、と舌打ちをされた。
それでもリョウさんから離れられずにいると、今度は優しい声が降ってきた。