イケメンSPに守られることになったんですが。
「今日はこれからどこかへ行かれるんですか?」
「えーと、買い物……行くみたいです」
最初はスーパーに行くのもしぶしぶだったのになあ。
みんな、私に気を使ってくれてるんだよね。
あれ……私って、意外に幸せ者じゃないか?
「デートですね!」
佐々木さんのお顔がパアッと輝いた。
まるで、お花が咲いたみたいだ。
って、デートなんて誰も言っていませんけど。
「中村くーん」
「はい」
「中園さんにメイクの練習台になってもらいなよ!
普通のデート仕様のナチュラルメイクでよろしく!」
「ええっ」
何勝手にアシスタントさん呼んでるんですか!
しかも練習台って!?
「中村君はメイクの勉強もしてる途中なの。
中園さん、お願いだから少しだけ時間をちょうだい。
ねっ」
「お願いします!なかなかモデルになってくれる人がいなくて……。
店長は元の顔が派手だから、やりがいがないんですよ」
中村君、さりげなく私の顔地味って言ってるのかい……?
しかも佐々木さん、店長だったんだ!
すごい……。
うう、美しい人に下手に出られると断れないのがブスの悲しい習性だ……。
ひとつうなずくと同時に、私の顔にイケメン中村君の指が当てられ、あっと言う間にメイクが完成した。