イケメンSPに守られることになったんですが。
なんだそれ……あんたに文章力ほめられても、全く嬉しくない。
むしろ、めっちゃ腹が立ってきた。
結局私は、目撃者だから殺されそうになって、公安がカズヤの団体にたどり着きそうだから慌てて、今度は人質に……って。
人をもてあそぶのも大概にしとけよ!!
「こんなもの、かぶるかーっ!!」
キレた私は、ウィッグをカズヤの鼻めがけて押し付けた。
「ぶっ!」
カズヤがひるんだ瞬間、私は鍵を解除して個室の外へ出る。
清掃中の看板を蹴倒し、亮司さんのもとへと走ろうとするが……。
「待てコラ!!」
女装したままのカズヤに、後ろから腕を引っ張られる。
「放して……ッ!!」
大声を出そうとしたが、許されるはずもなく。
──ドン!
男の力で体を反転させられた私は、個室のドアに背中を押し付けられた。
「SPに守られていい気になってんじゃねえぞ!!
おとなしくいうことを聞かねえと、指を一本ずつ切り落とすぜ。
二度と小説が書けないようにな」
体全体を押し付けながら、カズヤは私の手首をつかみ、右手の人差し指にナイフをあてる。
「…………!」
待って待って!
そんなんされたらパソコン打てないとか言う以前に、絶対痛いじゃん!!血が出るじゃん!!
たちまち恐怖で身がすくみ、抵抗ができなくなってしまった。
そのとき……。