イケメンSPに守られることになったんですが。
「リョウさんっ!!」
気づけば、走り出していた。
私はもう一本のナイフを取り出したカズヤの腕に、必死でしがみついた。
「麻耶……!?」
驚いたリョウさんが、カズヤから手を離す。
そのおかげで、リョウさんは刺される前にもう一本のナイフに気づいた。
「この……っ、クソアマ!!」
カズヤが叫び、私がしがみついた腕を力任せに振り回す。
その力でしがみついていた腕が離れてしまい、私は派手に廊下に転ぶ。
顔を上げたときに見えたのは、完全に逆上した男の顔……。
カズヤが、私に向かってナイフを振り上げていた。
刺される……!
思わず目を閉じてうずくまった、そのとき。
「麻耶っ!!」
──ガキィン!!
耳に金属同士がぶつかるような、異常な音が響いた。
痛みがいつまでも襲ってこないことに疑問を感じ、おそるおそる目を開けると……。
「…………!」
なんと、私に振り下ろされたナイフを、リョウさんが短い銃身で受け止めていた。
「テメエだけは……っ、許さねえ!」
リョウさんは長い足でカズヤの手を蹴り飛ばし、もうひとつのナイフを床に落とす。
「ちっ……!」
カズヤはナイフを持ったまま後退する。
そんな彼にまっすぐに向けられたリュウさんの銃の安全装置が解除される音が、重く響いた。