イケメンSPに守られることになったんですが。
カズヤは一本になったナイフを持ったまま、じりじりと通路に後退していく。
その顔には明らかな狼狽の色をしていた。
「ま、待てよ……SPは原則、発砲禁止だろ。
こんなところで撃ってみろ。たくさんの目撃者が、警察官がやたらに発砲するところを見ることになるんだぜ。
お前、もう公務員ですらいられなくなるぞ」
そんな……!
そんなの、ダメだよ……!
やっと立ち上がってリュウさんを見ると、彼は銃を降ろす気はないようだった。
「国家の変革を望むテロリストのわりには、ちいせえことを気にするんだな」
「な……っ」
「お前の言うとおり、SPは原則は発砲しない。
例外は、相手が銃を所持し、一般人および警護対象者に危害を加えると思われた場合のみ。
それと……」
「…………」
リョウさんの人差し指が、引き金にかかる。
その銃口をカズヤにまっすぐ向けて、低い声で言った。
「俺を、怒らせたときだ」