イケメンSPに守られることになったんですが。


「麻耶ちゃんはね、作家デビューするんですよ!」


「ちょ、エリカ!」



エリカは私が賞を取ったことを知っていた。


私がメールで知らせたからだ。



「ええっ、すごいね!なんていう出版社から出るの?」


「なんていうペンネーム?」


「どんな話を書くの?恋愛もの?」



ほらあ、男性陣がありあまる期待を向けてきちゃってんじゃん……。



「えと、中高生向けのファンタジーで……」


「ハリー・ポッ○ーみたいな?」


「そ、そんなすごいものでは……」


「へー。とにかくすごいねー作家さんなんだー。

ところで、ミナちゃんはさぁ……」



お?あっさり、話題が他の女の子に移動。


助かった……。あまりツッコまれるのも居心地が悪いもんね。


しかし……。


そっか、やっぱり売れてないケータイ小説作家に、それほど興味はないんだな……。


っていうか、中高生向きのラブファンタジーに大人の男が興味を示すはずないか。


でも。


亮司さんは、ちゃんと読んでくれたのにな……。


ただのマルタイの、素人作家のつたない文章を。


しかもまぁまぁ長い話を。


仕事の一環とはいえ、ちゃんと読んでくれた。





< 248 / 438 >

この作品をシェア

pagetop