イケメンSPに守られることになったんですが。
「麻耶ちゃんはね、作家デビューするんですよ!」
「ちょ、エリカ!」
エリカは私が賞を取ったことを知っていた。
私がメールで知らせたからだ。
「ええっ、すごいね!なんていう出版社から出るの?」
「なんていうペンネーム?」
「どんな話を書くの?恋愛もの?」
ほらあ、男性陣がありあまる期待を向けてきちゃってんじゃん……。
「えと、中高生向けのファンタジーで……」
「ハリー・ポッ○ーみたいな?」
「そ、そんなすごいものでは……」
「へー。とにかくすごいねー作家さんなんだー。
ところで、ミナちゃんはさぁ……」
お?あっさり、話題が他の女の子に移動。
助かった……。あまりツッコまれるのも居心地が悪いもんね。
しかし……。
そっか、やっぱり売れてないケータイ小説作家に、それほど興味はないんだな……。
っていうか、中高生向きのラブファンタジーに大人の男が興味を示すはずないか。
でも。
亮司さんは、ちゃんと読んでくれたのにな……。
ただのマルタイの、素人作家のつたない文章を。
しかもまぁまぁ長い話を。
仕事の一環とはいえ、ちゃんと読んでくれた。