イケメンSPに守られることになったんですが。


ちくりと痛む胸。


脳裏に浮かぶのは、寂しそうな亮司さんとリョウさんがかぶった、あの顔……。


……私、こんなところで何してるんだろう。


好きな人がいるからって、断るべきだった。


相手だって私なんか見ていないけど、私だって、この場にいない人のことばかり考えてる。


意味が無い……。


それでも私は、中座する勇気がなかった。


エリカの顔をつぶしたくないし……。


ただその場の雰囲気を壊さないように、必死で作り笑顔をして、必要なときはあいづちをうつ。


ああ、そうだ……。


私はずっと、そうして生きてきた。


家でも、学校でも。


極力目立たないように、輪を乱さないように。


思いっきり泣いて、怒って、ドキドキして……なんて、マルタイになって、初めてできたことなんだ。


どうして今まで、気づかなかったんだろう……。


その横にはいつも、亮司さんとリョウさんがいてくれた。


ああ……。


やっぱり、私はふたりのことが好きだなあ……。


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