イケメンSPに守られることになったんですが。


──ガツッ!


なぜか、自分が殴られたときのような鈍い音がして……。


目の前にいた見張りの男が、ゆっくりとひざから折れて、その場に倒れた。


それまで太っていた男の体でさえぎられていた視界が開ける。


すると、そこにいたのは……。



「……どう、して……」



思わず出た声が、驚きでかすれた。


高い背に、広い肩幅。


切れ長の目に、高い鼻。


穏やかな夜空みたいな、黒い瞳。



「亮司、さん……?」



たしかに、そう見える。


だけど、拳銃を持っているし、あの時撃たれたはずだし……こんなところに彼がいるはずない。


やばいなぁ。


完全に、頭がおかしくなっちゃったのかな……。


呆然と彼の顔を見上げて立ち尽くす。


そんな私を、彼は何も言わずに、強く抱きしめた。



「…………!」



……知ってる。


私は、このぬくもりを知ってる。


間違えるはずがない。


あの朝もこうして抱きしめられるはずだったのに、あなたのありえない態度に私は混乱して……。


すっかり、忘れてしまっていた。


ずっとずっと、欲しかったぬくもり……。



「亮司ひゃん……!」




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