イケメンSPに守られることになったんですが。


つ、つよ……っ!!


めちゃくちゃ強いんですけど!!


でも、ひとりじゃいくらなんでも……。


心配した途端、後ろから追ってきた敵の足音がした。


そして上階から階段をおりてくる人々の足音や、怒号も。


やばい……!


私も、どうにかしなきゃっ!


私は震える手で、亮司さんの体に手を伸ばす。



「麻耶?」


「ちょっと、借ります!」



そして……。


私はホルダーから銃を抜き、亮司さんの背中に自分の背中をくっつけた。


そして、亮司さんの後方……つまり、私の前方から迫る敵に怒鳴る。



「私、目ぇ悪いんだから!

ぼやっとしか見えてないから、どこに撃つかわかんないよ!

素人の流れ弾に当たりたくなかったら、それ以上近づかないで!」



げっ。


テロリストたちがそう言った気がした。


こういう銃器は、素人が触ると暴発もありえる。


プロに狙われるのと同じくらい恐ろしいだろう。



「麻耶っ、危ないから……」


「大丈夫、私リョウさんの手元、ずっと見てきたから。

記憶力だけはいいから、どう扱っていたかは、わかってる」



私はわざと、周りに聞こえるように言った。


すると銃を持っていないテロリストたちが、ざっと一歩引くのがわかった。



「……キミって人は……婦警の素質があるよ」


「おほめに預かり恐縮です、高浜警部補」


「悪いが、ほめてない!」




< 372 / 438 >

この作品をシェア

pagetop