イケメンSPに守られることになったんですが。


そう言うと亮司さんは一瞬で私の手から銃を奪う。


そして私を抱くように身を寄せると、銃を持ったテロリストの腕だけを狙って、2発連続で発砲した。


ぐるりと振り返ったかと思うと、もう2発を後方へ。


火薬みたいなにおいがしたかと思ったら、一瞬のことで避けることもできなかったテロリストたちから、悲鳴が上がる。


血飛沫を見せないように私の頭を抱いて、亮司さんが銃をかまえたまま、ありえないことをつぶやいた。



「弾切れだ」


「へっ!?換えの弾は?」


「……大丈夫、当然それは持ってる。

だけど……思ったより、敵が多い……」



亮司さんの声が深刻さを増し、胸が不安でドキドキと鳴り始める。


彼の低い声は、私にだけ聞こえるように小さく絞られていた。



「やつらはまだ気づいていない。

だけど俺が弾を換える瞬間、隙ができてしまう。

敵は一気に、俺を狙いに来る」


「どうしよう……」


「何もしなくていい。

ただ、逃げればいいんだ。

敵が俺を狙って混乱しているうちに、キミはなんとかあの角まで走って、左に曲がれ。

すこし行くと右手に、出口……俺が見張りを倒した窓が見えるはずだ。

そこから脱出して、近くにいるはずの特殊班と合流してくれ」



そんな……!


亮司さんを置いて、ひとりで逃げろっていうの……?






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