イケメンSPに守られることになったんですが。
う……普段食べ過ぎていたかしらん。でも食欲がないなんて言ったら、心配かけちゃうし……。
適当にごまかそうとすると、背筋を悪寒が走っていった。
こらえきれず、ひとつくしゃみをする。
「へくちっ!」
それが呼び水になったかのように、ぞくぞくと体が震えた。
うう、室内なのに寒い……。
もしかして、昨日も深夜まで作業をしていたから、風邪ひいちゃったのかな。
「……麻耶?」
「へ、へへ……ごめんなさい」
ずず、と鼻をすすると、亮司さんがおもむろに私の前髪をかきわけ、その大きな手のひらで額を触った。
「熱い」
眉をひそめてそれだけ言うと、彼は店員さんを呼んで、注文をキャンセルした。
「早くコートを着て。家に帰った方がいい」
「でも……」
反論しようとしたら、またぞくぞくと悪寒が襲ってきた。
気づけば、関節も痛い。
「……ごめんなさい」
これはムリだ。亮司さんの言う通り、帰った方が良さそう。
私はのろのろとコートを着ると、とぼとぼとレストランをあとにした。