イケメンSPに守られることになったんですが。


「うひょ……!」



戻ってきた私の前には、ほかほかのホットサンドとサラダとコーヒーが置かれた。


さっき高浜さんが頼んでくれたルームサービスだ。


こんなちゃんとした朝ごはん、いつぶりだろう。


昨日の夕飯を食べ損ねたせいか、おなかが早くそれをよこせと鳴く。


じゅるりと唾液を飲み込み、「食べて良いですか」と一応聞いた。


高浜さんは、「はい、体力をつけておいていただかないと」と笑う。


もちろん、彼は立って見ているだけで、一緒にテーブルにつくことはしない。


SPって大変だなあと思いつつ、私はそれをぺろりとたいらげた。



「ごちそうさまでしたー」



ぷはー。


顔を洗ったあと、化粧水から乳液からごちゃまぜになったオールインワンゲルを塗っただけのすっぴんで、私は時計を見る。



「9時か……」



いつもなら、とっくに出勤している時間だ。


残り少ない今月は、全部休み扱いにされてしまったから、ちょうど良かったと言えばちょうど良かったのかもしれない。


無職。


それが今の私の肩書きだった。


< 50 / 438 >

この作品をシェア

pagetop