わたくし、政略結婚いたします!?


何を考えているんだろう。

渡すわけない。


私の作ったクッキーなんて、喜んでくれるはずないし……。



「……」



私は、ベッドの上からちらりと、テーブルの上に置きっぱなしになっている余ったクッキーを見た。


ぎゅ、と気付けば膝にかけていた布団を握りしめていて。




……楽しかった。


メグとクッキーが作れて。



この屋敷に来て、多分いちばん素敵な日だった。



無理やりにでも今日のレッスンを休ませてくれたのは、もしかして私の体調を気遣ってくれたから?


迷惑、だなんて言ってたけど、そう言えば私が大人しく休むと思ったから?


私が料理が好きだって知ったから、厨房を使うことを許してくれたのだろうし。



それって、私のことを考えてくれたから、だよね……?

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