わたくし、政略結婚いたします!?
……よし。
私はもう一度気合いを入れ直して、コンコン、と意を決して部屋のドアをノックした。
「どうぞ」
すぐにそう返事が返ってきて、私は重たい扉を開けた。
軽く軋んだ音を立てて開いたドアの先、視界に飛び込んできたのは、部屋の両脇に置かれた、すごい数の本が収められた本棚。
そして、部屋の奥に置いてある机で作業をしているレナルドだった。
視線は伏せたまま、手元に集中しているのでどうやら入ってきたのが私だということには気が付いていなかったらしい。
パタン、と私の背後でドアの閉まる音がしてようやく顔を上げたレナルドは、私を見て驚いたような顔をした。