わたくし、政略結婚いたします!?
安心して再び紅茶を口に含むと、今度はしっかり香りまで楽しめた。
「……なに?」
ティーカップから顔を上げるとレナルドがじっと私を見ていて、私は首を傾げた。
するとレナルドはハッとしたように視線を逸らす。
……なんなの?
「…………」
そのまま、黙々とクッキーを口に運ぶレナルド。
いつもは憎まれ口を叩きあってるものだから、急に訪れた沈黙にどうしたらいいのか分からなくなる。
……メグとは、あんなに会話も弾んだのに。
「チ、チョコレート味が好きなのよね?」
なんとか話題を探してそう言うと、レナルドはようやくまっすぐに私を見た。
「ウィルに聞いたの!その、あなたがチョコ味が好きだって」
「……ウィルに?」
……え?
なぜか微かに眉をしかめて聞き返してきたレナルドに、何か悪いことを言っただろうかと不安になる。