わたくし、政略結婚いたします!?
ドキドキするなんて、おかしい。
こんなセリフひとつで、こんな心拍数あがってるなんて、私きっとどうかしてるんだわ。
そうよ、まだ一応病み上がりなんだし。
寝たら治るわよね、きっと!
私は妙に早く脈打っている鼓動をそんな理由で片付けて、歩き出した。
「おい!待てよ」
しかし、ドアに辿りつく前に力強く腕を掴まれて。
「きゃ」
あまりに強く引っ張るものだから、身体が引かれるままに傾いた。
ぽすっ、と背中からレナルドの身体に抱きとめられるような格好になってしまう。
「あ、悪い……」
「っ」
すぐ上から降ってきた声にびっくりして、微かに身体が竦んだ。