わたくし、政略結婚いたします!?
「何って……」
「お前は好きでもない男に抱かれても平気なのか?」
「え?そんなわけないじゃない」
「じゃあ不用意にそういうことを言うな」
レナルドは戸惑いから不機嫌さをのぞかせた声でそう言うと、自分から掴んできたくせに、振り払うように私の腕を離した。
「……なによ!!私は……、私は、好きでもない男に抱かれに来たんじゃないわ!!」
「なに興奮してんだよ。……心配しなくても同じベッドで寝たってお前に触ったりしねぇから安心しろよ」
レナルドの言葉に、私はぐっと拳を握りしめて。
キッとレナルドをにらんだ。
……つもりだったのに。