わたくし、政略結婚いたします!?
「……お前、こんなことして満足か?」
「満足だよ。
君ももっと苦しんで、僕と同じになればいい」
歪んだ笑顔を浮かべたウィル。
今までなら怖いと思った。
だけど、今は。
……ただただ、哀れだった。
可哀相だと思った。
「どうして同じ家に生まれて、君はこんなに幸せなんだ?
僕はいつまでたっても幸せになれない。君だけが先に幸せになるなんて許さない」
「……ウィル」
「僕が昔から何も欲しがらなかったのは、それが欲しくなかったからじゃない。
……欲しがって手に入れたところで、どうせ最後は君のものになると知っていたからだ。
だが、最近思うんだ。……一体いつまで、欲しがることを諦めればいいのかと。
このまま一生、君ばかりがいい思いをして、僕には何一つ欲しいものが与えられないのかと」
言い終わると、ウィルがぐっと拳を握ったのが見えた。