わたくし、政略結婚いたします!?
「……!」
踊り出すと同時に、私は思わずレナルドを見上げていた。
なに、これ。
「お前はただリードされてればいい」
上から降ってきた声に、ぞくりとした。
それくらい。
それくらい、レナルドのリードは、完璧で。
身体が勝手に踊ってるような錯覚すら覚える。
昨日、何度やっても上手くいかなかったステップだって。
なんだかぎこちなかったターンだって。
……まるで、私じゃないみたいに、上手くいく。
まるで、レナルドが羽を与えてくれたみたいに、身体が自由で、軽い。
……楽しい。