桜の木の下で
私は写真が嫌いだ。
ちまたではプリクラなんてものが流行っているけれど進んで撮りたがる子の気がしれない。
それもそのはず私は醜い。腫れぼったい一重の目、野暮ったく横に広がった団子鼻、物心ついた頃からよく近所の男の子に真似された受け口…挙げればきりがない様な気がする。

唯一の取り柄は色白な事だ。
けれど158センチの身長に対し60キロを越える体重故小学生の頃、白豚なんてベタなあだ名を頂戴した。

色の白いは七難隠すなんて言うが嘘だと思う。
いや、七難隠してこれなのだろうか。
色が黒かったら私はもっと醜かったのだろうか。
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