野良猫の飼い馴らし方。

ゆっくり立ち上がったあたしは、そのまま教室へと歩きだした―…



―…あたしの意志って、弱すぎる。

結局、頑張って午前中3つの授業を受けはしたものの。

イマイチ頭に入って来なくて、お昼休みになった途端、旧保健室へ逃げてきたのだ。

…もちろん、お昼は購入済み。

部屋は昨日あたしが逃げたままの状態ではないため、誰かが使ったんだろう。

いつもどおりソファに座れば、遠くから足跡が聞こえだした。

どんどん近づいてくるそれは、あたしのいる旧保健室の前で立ち止まった。

ガラガラと勢いよく扉を開けるのは、昨日、あたしを助けた5人組たち。

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