契約彼氏-ニセ彼氏-


入学して間もない頃、私と瀬戸君は「お似合いの二人」ということになっていた。

2人で学級委員と副委員をやっていたからだろう。

なぜか先生まで一緒になって、「仲良くな」とはやし立てた。

瀬戸君は理想的な生徒だった。

成績は学年1番。

かといって、ガリ勉っぽくない。

同性にも異性にも好かれて、爽やかという言葉が、まんま当てはまるような男の子。

そんな瀬戸君が私のことを好きらしいと噂が立って、私は素直に嬉しかった。

だけど、待てど暮らせど彼からの告白はなかった。

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