契約彼氏-ニセ彼氏-
「……たかがホストのくせに……ざけんなよ」
呪いの言葉が口を突いて出た。
「……ヘルス禁止? きれいごと言わないでよ、あの摩耶って女とは寝たくせに! 金持ちのオバサンとは寝るくせに、傷のある女子高生とは寝ない? 何様のつもりだよ、あんたそんなにエライのかよ! そんな綺麗な仕事なのかよ!」
頭に浮かんだ言葉を一気に言ってやった。
言い切って、荒い息で和樹を見る。
和樹は怒っているのか、じっと黙って窓の外に顔を向けていた。
やがてタバコをにじり消すと、窓を閉めて言った。
「先にシャワー浴びてくる」
ジャケットを脱ぐと、和樹はバスルームに消えて行った。
やがてシャワーを浴びる音が聞こえてくる。
まるで誰かが泣いてるみたいだ。
私は力なく椅子に腰かけていた。