薇姫/獣帝
知らず知らずに殴り蹴りを強くしていっていたのか、ポンポンと倒れていた。
てか、ほぼ獣帝しか立ってないよ…
私は持っていた敵を落として拳についた血を服の裾で拭いた。
今は、総長同士が殺り合おうとしている。
空気は震えていて來哉の殺気がビンビンと伝わってくる。
でも……
『柔だなぁ~…』
「え?」
近くに居た面子の子が聞いてくるも、何もない、と応えておいた。
総長同士は、相手の総長から始まった。
ストレートに拳を打ち付け様とするも、來哉は避けて蹴りを足の関節に入れる。
呻きながらも倒れずにまた拳を打ち付ける相手の総長。
結構根性がある…と言うか…諦めが悪いと言うのか?
私はそんな事を思いながらボーっとしてたら、近くでキラリと何かが光った。
それに目を向けると、総長同士の殺り合いを見ていて気づいてない面子に向かって走るーーーー
黒のバイク。
入り口付近のその子に向かって走り出しながら冷や汗が頬を伝った。
呼んで相手に加速されたら元も子もない。
なら…………
ドンッとその子を突き飛ばしてその場に留まると、その子は私を目を見開きながら見て立ち上がろうとした。
「琉稀さっ…………」