海賊王子ヒースコート
「だって、ねえ?あの仏頂面で“悪魔も逃げ出す”という鋭い眼差しを持ったギルバートとの結婚を承諾する女性だよ?どんなツワモノか知りたいじゃない」
興味津々のエリオット(21歳)。
レイバンは一つ大きな溜息をついてから、ゆっくりと切り出した。
「…ミルフォードだとよ」
「ミルフォードっていうと、代々海軍の家柄の?」
田舎者のエリオットですら耳にしたことがあるほど有名な家柄、ミルフォード家。
「そう。あのミルフォード家の御令嬢、確か……アイリーンだったかな…」
「何!?」
今まで黙って二人の会話を聞いていたヒースコートが目を見開いた。