海賊王子ヒースコート





 クレマン海賊団にまんまと逃げられた海軍。

こちらサイドで一番怒りを覚えているのはギルバート…ではなく、この方だった。


「あの野郎!!次会ったら必ずぶっ殺す!!」


自分の屋敷内で部下から「逃げられた」との報告を受け、地団駄を踏みまくる彼。

目に入れても痛みなんて全く感じないくらい妹への溺愛っぷりが激しいヴィンセント提督。

通常女性のような言葉遣いの彼だが、この時だけは心まで男に戻っていた。


「アイリーンに銃口向けるだけでも絞め殺してやりてぇくれーなのに、掻っ攫ってくたぁ、永遠の地獄拝みてぇらしいなぁ」


良いとこ育ちのお坊ちゃんとは思えない下町の言葉遣い連発。

一気に柄の悪くなった上司に、近くにいた部下が恐る恐る声をかけた。


< 68 / 376 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop