荒れ球リリーバー
『最低!』
渡されたばかりのボールを誠一郎の頭に投げ付けると、見事命中した。
『いってぇっ…』
軟球と言えど痛みはあるらしく頭頂部を擦る誠一郎を残して、私は素早くボールを拾い鞄に仕舞って走って帰宅した。
「うわ~っ。志乃さんのが最低。高岡さん、不憫過ぎですよ」
幼稚で理不尽な中学時代の私を笑って、何杯目かの酎ハイを煽る華子ちゃんは、可愛い顔して本当に残酷だと思う。
高校でも、やっぱり控えのピッチャーな誠一郎。
でも、プロ野球のスカウトってどこで見ているか分からない。
相変わらずノーコンだけど球速だけはあった誠一郎にプロから声が掛かったのは、無名高には縁のない甲子園が終わって間もない三年の夏だった。
渡されたばかりのボールを誠一郎の頭に投げ付けると、見事命中した。
『いってぇっ…』
軟球と言えど痛みはあるらしく頭頂部を擦る誠一郎を残して、私は素早くボールを拾い鞄に仕舞って走って帰宅した。
「うわ~っ。志乃さんのが最低。高岡さん、不憫過ぎですよ」
幼稚で理不尽な中学時代の私を笑って、何杯目かの酎ハイを煽る華子ちゃんは、可愛い顔して本当に残酷だと思う。
高校でも、やっぱり控えのピッチャーな誠一郎。
でも、プロ野球のスカウトってどこで見ているか分からない。
相変わらずノーコンだけど球速だけはあった誠一郎にプロから声が掛かったのは、無名高には縁のない甲子園が終わって間もない三年の夏だった。