荒れ球リリーバー
誠一郎に興味を示した球団が、ドラフト会議で下位指名を検討していたらしい。

けれど、誠一郎はそれを断って大学進学の道を選んだ。

奴の母親伝に聞いた私は、誠一郎の部屋で詰め寄り問い掛けた。

『どうして断ったの!?』

セイは、穏やかに答えた。

『叶えられないから』

誠一郎の答えが解せない私。

『どういう事?』

尋ねてもそれ以外語らない。

結局大卒ドラフト二位でプロ入りしたけど、私は今でもこの時のセイの事よく分からない。



一方私自身は、忘れられた約束を未練がましく信じ続けて、一つの進路を見付ける。

《管理栄養士とは、身体の状況、栄養状態等に応じた高度な専門知識及び技術を要する健康の保持増進の為の栄養指導に従事し業務とする者。》

何気なく訪れた進路相談室。

やっぱり何気なく手に取って読んだ資料に、私の目は釘付けになった。
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