荒れ球リリーバー
「須永先生、落ち込んでますね~」

調理室へ向かう須永先生の背中を見て、華子ちゃんが言った。

「え?なんで?」

「志乃さん。高岡さん以外に無関心過ぎ。鈍感過ぎ」

クエスチョンマークを浮かべる私に、華子ちゃんは呆れたように言った。





「青枝先生は、彼氏と別れないんですか?」

今日の午後は栄養学の授業が無い為、調理実習の補助に着いてる。

「へ?」

昼休み。

生徒のいない調理実習室。

フランス語でレシピをホワイトボードに書いてると、突然投げ込まれた直球的質問に間抜けな声を出す私。

思わずスペルを間違えた。

「あっ。突然、すみません」

謝罪する質問主の顔をマジマジと見た。
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