【完】I LOVE YOUが言えるまで
真理子が止めに入ると、野上がやって来た。
「お前らでけー声出してんじゃねーよ。
ケンカしてーなら外でやれ」
美緒が勢いよく立ち上がった。
『あんた達面倒くさいわ。
友達だからって、何でも話すと思ったら大間違いだからね』
そう言って、美緒は店を出て行った。
「美緒ー、ちょっと待ってー」
真理子が止めるが美緒は行ってしまった。
「何で美緒はあーなのよ。
友達が面倒くさいって言うんなら、一人で居ればいいでしょう」
「涼子までそんなこと言わないでよ。
さっき言ったこと、美緒の本心じゃない。
美緒、きっと何かあったんだよ。
付き合い長いけど、美緒は冷たい人じゃないから。なんか理由があるんだよ」
真理子が涼子をなだめる。