【完】I LOVE YOUが言えるまで

高倉は落ち込んでいた。


「美緒にちゃんと理由話して謝ればいい。
そうすれば、美緒は分かってくれる。
いつまでも引きずる奴じゃない、美緒は」


野上のこの言葉で、高倉は少し気が楽になった。


「孝浩さん、ありがとうございます。
そうですよね、分かってくれますよね。
美緒さんって強い人ですね、説教された時に思いました」


さっきまで暗い顔をしていた高倉の顔に笑顔に変わった。


「人は外見だけじゃわかんねー。
瑠希夜が思うほど、美緒は強くない…」


美緒との付き合いの長い野上ならでの言葉。


「孝浩さん、美緒さんのこと教えて下さい。
少しでも知りたいんです、美緒さんを…。
孝浩さんは美緒さんのこと良く知ってますよね」



高倉の目は真剣だった…。


< 97 / 487 >

この作品をシェア

pagetop