カラフル

「他の女の子にかえてもらえません?」

撮影を中断させて何を言うのかと思えば、矢野ユウキは親指であたしを差して、自分のパートナー役を変更してほしいと言い出した。

「は?」

思わず、声がこぼれた。

だって、撮影はスムーズに進んでるし、最近のあたしは読者からも人気があるのに、何が不満なのかがわからなかったから。

すると、彼はシレッとした表情でこちらに振り返る。

「やる気がないなら帰れば? 適当にやってんじゃねぇよ。お前だけの仕事じゃねぇんだ。俺まで巻き込むな」
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