カラフル
昨日までそんな感じだったのに、なぜ急に謝ってきたのか。
朝香の「ごめん」に疑問を持ったあたしは、それに対しての返事を口にすることができなかった。
「洋介に聞いたの」
彼女は小さな声で、途切れ途切れに話し始めていく。
あたしと洋介くんが一緒にいるところを偶然に見てしまい、勝手な想像をして、「佐奈は自分を裏切っている」と勘違いをした朝香。
喧嘩のときに言われた台詞から、そう誤解をされていることはわかっていた。
あの日の後、手紙で誤解をとこうかなとも思ったけれど、「あたしがそこまでしなきゃいけないのかな」と思う気持ちがあって、書くのをやめた。
自分だって傷ついているのだから、そこまで気を遣いたくはなかったの。
「親友」と口にしながらも、簡単に疑って信用してくれない。
結局、あたしたちは本当の友達になれてはいなかった。
だから、あたしは電話で1から説明して謝ってくる彼女と、もう一度、仲良くなりたいとも思わない。