カラフル
うんうん頷いて、適当なところで電話を切ろうと思っていた。
そのとき、だ。
「あたし、佐奈が……苦手だった」
彼女は言いづらそうな口調で、ポツリとつぶやいた。
ベッドにもたれてクッションを抱えていたあたしは、塞ぎかけていた目を大きく開ける。
「佐奈と一緒にいると、自分が嫌いになる。……麗で優しくて、何も悩みなんかなさそうで。佐奈に憧れてる、って口にすることで……分の負けを認めてた」
本音を口にする彼女の声は、段々と崩れていき、鼻水をすする音でちゃんと聞き取れない。
「でも、佐奈と一緒にいたい。……めんね」
もらい泣きなのかもしれない。
ちゃんと聞き取れないはずなのに、あたしは今、涙を目に浮かべている。