カラフル

朝香の本音は、あたしの本音に少しだけ似ていた。

「信じない」と思いながらも、朝香や郁と過ごす時間を楽しんでいた自分。

「もう恋愛なんてしない」と決めたはずなのに、好きな人に夢中な彼女たちが羨ましく思ってしまうときもあった。

「勝ち負けとかじゃないよ」

この台詞を聞いた朝香は、きっと気づいたに違いない。

あたしも目一杯、泣いていることに。

一緒にいれば、自分にないものを持っている相手に、嫉妬をしてしまうときもある。

じっくり鏡を見つめたって、自分の色はなかなか見つからない。

あたしも、朝香も、互いに相手の色になりたかったんだね。
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