カラフル

「あぁ、もう決めたんだ。説得しても、彼はきっとその考えを変えないな」と思った。

俯くあたしは、何も言えなくなってしまった。

「また一緒に仕事をしたい」と願ってた。

「もう一度、特集に選ばれるように頑張ろう」って思ってたんだよ。


「好きです」

その言葉は、自然と口から零れた。

もう逢えなくなるんだと思ったら、妙に悲しくて。

せっかく好きになれた人なのだから、気持ちだけは伝えておきたいと思ったの。

顔を上げると、彼は目を丸くしてビックリしているみたいだった。

そりゃ、そうだよね。

初対面の時はあんなに険悪だったのに。

たった一度の仕事でこんな感情を持つなんて、あたし自身も驚いてるよ。
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