【BL】腐男子な俺の恋フラグ


「なぁ、槙。そんなに姉貴が恐いのか?」



「恐い恐い恐い恐い恐い………」




「おい、大丈夫か?」




律の珍しすぎる心配も今の俺には通じない。




「なぁ、律。この世で一番恐いものって知ってるか?」




閻魔大王?幽霊?怪獣?―――――――そんなの比じゃない。





「俺の姉貴だよ…ハハハ…もう俺逝ってくる…お供え物は律の顔写真でよろしく…」




「……………」




夏なのにずっと寒くて震えが止まらない。布団に潜り込んでも姉貴を考えるだけで冷や汗が止まらない。

生徒会選挙の翌日、土日をはさんでの月曜日。俺はずっとこの調子だ。つまり今の今までずっと引きこもってた。学校にも行ってない。もう外に出るのが恐かった。日になんて当たりたくない。そんな俺の命もあと数週間だ。
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