社長と極上の生活
あくる日―――――
朝食を済ませ、要のスーツの準備をしていると、
「あっ、杏花」
「ん?」
「今日は午後からだから」
「へ?」
「今日、定期検診の日だよな?」
「…………うん」
出た!! 超過保護な要様。
苦笑しながら、念のために聞いてみる。
「一緒に行くの?」
「勿論」
………だよね。
当然のように定期検診にもついて来る。
実家が自営業の為に、
母親の産前産後の介助は無理だと分かり、
父親と結託して情報のやり取りをしているらしい。
まぁ、私も1人娘だし
要には両親がいないから無碍にも出来ず。
地方の病院よりも都会の大学病院の方が
私の不安定な体調も管理出来て好都合。
結局、村岡さんにお世話になりっぱなし。
私と要は市内の大学病院へと向かった。