赤い月 終
景時はローテーブルに視線を落としたまま、柔らかく微笑んだ。
「ねぇ、黒よ… ?!」
顔を上げると、意外なほど近くに真剣な表情をした黒曜。
ずっと見つめられていたことに気づき、景時は狼狽えた。
「ナナナンデスカ??」
「オメェ…」
(ナニ? この距離。
まさかの告白?!)
そう疑ってしまうほど、真摯な黒曜の眼差し。
だけどそんなハズはなくて…
「オメェさー、聞きたいコトがある、とか言ってたケド…
本当は、紅玉がナニする気なのか大体わかってンじゃねーの?
その上で、俺に頼み事しに来たンじゃねーの?」
いつもよりさらに低く嗄れた声が、景時の胸に刺さった。
参ったな…
この人の前じゃ、思考が丸裸だよ。