12ホール
「な…私はただ…同じ力を持つ者を探していただけだ!」
「なら、自分の力だけで探せよ!誘拐事件も能力者を探す手段か?」
「途中までは、本当に連行されたのだ」
「途中??」
「そうだ…先に…この者達が先だ…」
バツが悪そうに顔を背け、倒れた警官へ駆け寄る。
「解った…」
麻幌は倒れた警官の首に手を回す。
「記憶を抜くのが能力か?」
「いや、違う…改竄も出来る…」
麻幌は、警官二人に日射病で倒れたと言う記憶を植えた。
「丁度、炎天下で良かったな」
「次は、お前の人型だな…」
少女は亥月の部屋に歩き出す。
「今日は良い…いきなり全快はあり得ないだろ?関係した人間総てに術は施せない」