桃色の初恋〈上〉
「...それ、本当の話?」
『嘘つかないよ私...』
「いつ?」
『別れてから。』
私が愁に別れを告げた、高校2年生の秋
私は妊娠していたんだ。
両親にも話せなくて、妊娠5ヶ月になる
まで秘密にしていた。
学校にも行かなくなったし、友達とも
会うのをやめた。
「まさか、それが俺に別れを告げた理由か?」
『ううん。違うよ。』
本当はそう。
でも、愁は結婚するんだ。
もう過去の気持ちがあるのは____
“私だけ”
『あ~話してすっきりしたぁ。』
「・・・」
『じゃあね。本当に忘れてね。愛子さんによろしく___』
7年経った再会
悲しい終わりをとげた。