叫びたいのは、大好きな君への想いだけ。


そうしたら、また、きっと歩き出せるから。


……5日後。


5日が経ったけれど、相沢が目覚めた報告は一切なかった。


俺たち3人は放課後に相沢の病室に通う毎日を過ごしている。


……相沢が目覚めたら言うんだ、俺の気持ち。


クラスのみんなはというと、5日前と変わらない雰囲気を作り出していたけれど、どこかギクシャクしたようなそんな空気に包まれていた。


……相沢が無事じゃなかったら、このクラスは壊れていたんだろうな。


誰も彼女については触れない。


相沢の自殺未遂は自分たちのせいではないか……と思っているんじゃないかな。


……本当の理由を知っているのはあの手紙を読んだ俺だけ。


優花ちゃんと仁は予想つくのかもしれないけど、この手紙は見せていない。


見せた時のショックを考えると見せられない。


見せないつもり。


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